看護師と治験コーディネーターの仕事はどちらが難...

看護師は一つの領域を極めていくことが多く、高い専門性が求められるため難しいと感じることがありました。

それに比べるとCRCは一つのことを極めるというよりは何でもできることが求められるため、難しいというよりは生まれつきの性格などの適性があるかどうかが問われると思いました。

看護師から治験コーディネーター（CRC）へ転職された方にとって、どちらの仕事が難しいか、一人前になるまでの期間はどちらが長いかという問いは、非常に個人的な経験に左右される部分が大きいです。そのため、一概にどちらが難しいとは言えません。しかし、仕事内容の違いから、難しさの種類や習得に要する期間の傾向が見えてきます。

仕事内容の違いと難しさ

◆ 看護師:
◆ 難しさ: 患者さんの病状に応じた適切な処置やケアを行うための医学的知識・技術、緊急時の対応能力、患者さんやその家族とのコミュニケーション能力などが求められます。身体的・精神的な負担も大きく、夜勤や不規則な勤務時間も伴います。
◆ 特徴: 患者さんの命に直接関わる責任の重さ、臨機応変な対応力、体力・精神力が求められる点が難しいと言えます。

◆ 治験コーディネーター:
◆ 難しさ: 治験の手順や規制に関する専門知識、製薬会社や医療機関との調整能力、データ管理能力、治験参加者への丁寧な説明とサポートなどが求められます。医学的な判断は行いませんが、治験を円滑に進めるための幅広い知識と調整能力が重要になります。
◆ 特徴: 多くの関係者との調整や事務作業の多さ、正確なデータ管理、治験に関する最新情報のキャッチアップなどが難しいと言えます。

一人前になるまでの期間

◆ 看護師: 看護師免許取得後も、経験年数に応じて様々なスキルを習得していく必要があります。特に、救急対応や重症患者のケアなどは、経験を積むことで習熟していく部分が大きいです。一人前と認識されるまでには、一般的に数年の臨床経験が必要とされています。
◆ 治験コーディネーター: CRCとして働くために必須の資格はありませんが、入職後の研修やOJTを通して、治験に関する知識や業務フローを習得していきます。日本SMO協会などの認定資格もあります。一人前と認識されるまでには、治験の経験数や担当した治験の種類によって異なりますが、一般的には1～3年程度と言われています。

看護師経験者の視点から

看護師からCRCへ転職された方の中には、「看護師時代は患者さんの命を預かる責任の重さに常にプレッシャーを感じていたが、CRCになってからはそのプレッシャーから解放された」と感じる方もいます。一方で、「看護師時代は患者さんと直接触れ合うことでやりがいを感じていたが、CRCになってからは患者さんと接する機会が減り、物足りなさを感じる」という方もいます。

また、「CRCは事務作業が多く、パソコン作業に慣れるまで大変だった」という声や、「治験に関する専門用語や規制を覚えるのが大変だった」という声もあります。しかし、看護師としての経験は、患者さんの気持ちを理解したり、医療従事者と円滑にコミュニケーションを取ったりする上で非常に役立つため、CRCとして活躍するための大きな強みとなります。

まとめ

どちらの仕事が難しいか、一人前になるまでの期間はどちらが長いかは、個人の適性や経験、置かれた環境によって異なります。看護師は患者さんの命に関わる責任の重さや身体的な負担が大きく、CRCは多くの関係者との調整や事務作業の多さ、専門知識の習得などが求められます。

重要なのは、どちらの仕事も医療に貢献する重要な役割を担っているということです。ご自身の興味や適性、キャリアプランなどを考慮し、どちらの道を選ぶか検討することをおすすめします。