治験コーディネーターになるためには看護師の経験...

看護師経験年数について

CRCになるために「看護師経験が必須」というわけではありませんが、看護師資格を持っていることは非常に有利です。実際にCRCとして働いている人の多くが看護師、薬剤師、臨床検査技師などの医療系資格を有しています。これは、CRCの業務が医療現場や医薬品に関する知識を必要とするためです。

ご質問の「看護師の経験が何年ぐらいあると良いか」という点ですが、明確な年数規定はありません。しかし、一般的には2～3年以上の臨床経験があると、CRCへの転職が有利になると言われています。

これは、2～3年の臨床経験を通して、

◆ 基本的な看護技術や知識が身につく
◆ 患者さんとのコミュニケーション能力が向上する
◆ 医療現場の状況や多職種との連携について理解が深まる

といった点が、CRCの業務に役立つためです。

ただし、2年間の経験でも転職が不可能というわけではありません。2年間でどれだけ濃い経験を積めたか、CRCとして活かせるスキルをどれだけ身につけられたかが重要です。

例えば、

◆ 患者さんとのコミュニケーションを積極的に行い、信頼関係を築く経験を積んだ
◆ 多職種との連携を意識し、円滑なコミュニケーションを図る経験を積んだ
◆ 疾患や治療に関する知識を積極的に学び、理解を深めた
◆ 治験に関連する情報（GCPなど）を自主的に学習した

といった経験があれば、2年間でも十分にCRCへの転職を目指せる可能性があります。面接などでは、これらの経験を具体的にアピールすることが重要です。

TOEICスコアについて

TOEICスコアは、CRCへの転職において有利になる要素の一つと言えます。

近年、グローバルな治験が増加しており、英語の資料（治験プロトコル、報告書など）を読む機会や、海外の製薬会社担当者とコミュニケーションを取る機会も増えています。そのため、一定以上の英語力（TOEICスコア）を持っていることは、CRCとして活躍する上でプラスになります。

明確な基準はありませんが、TOEIC600点以上を目安にすると、転職活動で有利に働く可能性が高いです。ただし、TOEICスコアが高くなくても、英語に抵抗がないことや、学習意欲があることを伝えれば、評価される場合もあります。

パソコンスキルについて

パソコンスキルは、CRCの業務において必須と言えます。

CRCは、治験データの管理、書類作成、メールでの連絡など、日常的にパソコンを使用します。そのため、基本的なパソコン操作（Word、Excel、PowerPointなど）ができることは前提となります。

特に、Excelはデータ管理で頻繁に使用するため、基本的な関数や操作を習得しておくと役立ちます。

まとめ

◆ 看護師経験は2～3年以上あると有利ですが、2年間でも経験の内容によっては十分に転職可能です。
◆ TOEICスコアは600点以上を目安にすると有利ですが、英語への抵抗がないことや学習意欲を示すことも重要です。
◆ パソコンスキルは必須です。特にExcelの基本的な操作は習得しておきましょう。

看護師としての経験を活かし、上記の点を意識して準備を進めることで、2年後のCRCへの転職は十分に可能です。