CRCはゆっくり患者さんとお話する時間がありますか？

CRCは看護師と比べて、患者さんとじっくり話す機会はあります。ただし、看護師とは異なる目的で、また異なる内容の会話となります。

看護師とCRCの患者さんとの関わりの違い

看護師は、患者さんの日常生活の援助や症状の観察、処置など、患者さんの身の回りのお世話を通してコミュニケーションを取ることが多いです。一方、CRCは治験に参加する患者さんに対して、治験の内容や目的、スケジュール、注意事項などを説明し、同意を得たり、治験期間中の体調変化や副作用の有無などを確認したりします。

つまり、看護師は患者さんの日常生活全般に関わる会話が多いのに対し、CRCは治験という特定のテーマに沿った会話が中心となります。

CRCが患者さんと話す具体的な場面

CRCが患者さんと話す具体的な場面としては、以下のようなものがあります。

◆ 治験参加前の説明: 治験の内容、目的、方法、期間、リスク、副作用などについて、患者さんに詳しく説明し、質問に答えます。この際に、患者さんの不安や疑問を丁寧に聞き、解消することが重要です。
◆ 同意取得: 治験参加に同意するかどうかを患者さんに確認します。同意を得る際には、患者さんが十分に理解した上で意思決定できるように、丁寧に説明する必要があります。
◆ 治験期間中の面談: 治験期間中、定期的に患者さんと面談を行い、体調変化や副作用の有無、服薬状況などを確認します。この際に、患者さんの不安や疑問を聞き、適切なアドバイスを行います。
◆ 有害事象発生時の対応: 治験期間中に患者さんに有害事象（副作用など）が発生した場合、状況を詳しく聞き取り、医師や製薬会社に報告します。この際、患者さんの不安を和らげ、適切な対応を行います。

これらの場面では、患者さんの話をじっくりと聞き、丁寧に説明することが求められるため、看護師と比べて患者さんとじっくり話す機会が多いと言えます。

CRCが患者さんの話を聞く上で重要なこと

CRCが患者さんの話を聞く上で重要なことは、以下のとおりです。

◆ 傾聴: 患者さんの話を注意深く聞き、共感する姿勢を示すこと。
◆ 明確な説明: 専門用語を避け、わかりやすい言葉で説明すること。
◆ 質問しやすい雰囲気: 患者さんが遠慮なく質問できるような雰囲気を作ること。
◆ 適切な情報提供: 患者さんの状況に合わせて、適切な情報を提供すること。

注意点

CRCは患者さんとじっくり話す機会がありますが、看護師のように常に患者さんのそばにいるわけではありません。また、CRCは医療行為を行うことはできません。あくまで治験が円滑に進むように支援する立場であることを理解しておく必要があります。

まとめ

看護師からCRCへの転職を考える理由が、患者さんとじっくり話す時間がないこととのことでしたが、CRCは看護師と比べて、患者さんとじっくり話す機会はあります。ただし、看護師とは異なる目的で、また異なる内容の会話となります。CRCは治験という特定のテーマに沿って、患者さんの不安や疑問を聞き、丁寧に説明する役割を担っています。

もし、患者さんとじっくり向き合い、不安を和らげ、治験という形で医療に貢献したいという思いがあるのであれば、CRCへの転職は良い選択肢となるかもしれません。