大学病院の院内治験事務局の求人はなぜ少ない？　...

院内治験事務局の正職員の求人が見つかりにくい理由は、院内治験事務局で働かれている方の数がそもそも少ないうえに、院内治験事務局の欠員が発生しても院内CRCを異動させて対応することが多いため、院内治験事務局で働く人を外部から採用することが少ないからです。根気よく探し続けるしかないと思います。

大学病院で院内治験事務局の正職員として働いている方は「私はしばらくの間は院内治験事務局で働くけれども、いつかは病棟に戻る」と思っていらっしゃる方が多いです。「大学病院の職員として働きたい」ではなく「大学病院の院内治験事務局で働きたい」と思われていらっしゃるなら、正職員以外で探すことが一般的です。（薬剤師を除く）

雇用期間に期限が設けられているのは、正職員として雇用せざるを得なくなることを避けるためである場合が多いですが、産休育休の代替職員などの人員配置の都合や、治験期間や予算が決まっているなどの理由から、期限が設けられていることもあります。

大学病院の院内治験事務局の求人が少ない理由は、いくつか考えられます。

◆ 採用人数が少ない: 院内治験事務局は、他の部署に比べて規模が小さく、採用人数も限られていることが多いです。そのため、求人数自体が少なく、特に正職員の求人は希少です。
◆ 非正規雇用が多い: 多くの大学病院では、人件費抑制などの理由から、院内治験事務局の職員を契約職員や派遣職員として雇用する傾向があります。これは、研究費の状況や治験の実施状況によって人員配置を柔軟に変更するためです。
◆ 公募が少ない: 大学病院によっては、公募を行わずに、大学内の人事異動や紹介などで人員を補充することがあります。そのため、外部から求人情報を見つけるのが難しい場合があります。

年度ごとの契約で期限が設けられている理由

年度ごとの契約で期限が設けられている理由は、主に以下のとおりです。

◆ 研究費の年度制: 大学病院における治験は、研究費によって運営されていることが多く、研究費は年度ごとに交付されるため、雇用契約も年度ごとに更新される形をとることが多いです。
◆ 治験の期間: 治験には実施期間が定められており、その期間に合わせて雇用契約を結ぶ場合があります。治験が終了すれば、それに伴い雇用契約も終了となります。
◆ 人件費の抑制: 非正規雇用は、正規雇用に比べて人件費を抑制できるため、大学病院側にとってメリットがあります。

院内治験事務局の求人を見つける方法

院内治験事務局の求人を見つけるのは難しいですが、以下の方法を試してみることをお勧めします。

◆ 大学病院のウェブサイトを定期的に確認する: 各大学病院のウェブサイトの採用情報ページを定期的に確認しましょう。
◆ 大学病院の人事部に直接問い合わせる: 興味のある大学病院があれば、人事部に直接問い合わせて、求人情報を確認してみるのも有効です。
◆ 治験関連の求人サイトを利用する: 《CRCばんく》などの治験関連の求人サイトには、院内CRCや治験事務局の求人が掲載されている場合があります。
◆ 大学病院の関係者に紹介してもらう: 知り合いに大学病院関係者がいれば、紹介してもらうのも一つの方法です。

CRCと事務局の兼務について

CRCのご経験があるとのことですので、CRCと事務局の兼務という形での採用も可能性としてはあります。面接などで、その旨を伝えてみると良いでしょう。

まとめ

大学病院の院内治験事務局の求人は、採用人数が少ない、非正規雇用が多い、公募が少ないなどの理由で、見つけるのが難しい状況です。年度ごとの契約で期限が設けられているのは、研究費の年度制や治験の期間、人件費の抑制などが理由です。